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慢性の膝の痛みに効く〇〇!!

2025/11/09

 院長の小坂です。長らく膝が痛むから湿布が欲しいという患者さんはたくさんいらっしゃいます。そんな湿布だけでその場しのぎをしている方々に知っておいてほしい、自分でできる治療法を今回はお教えしたいと思います。

 膝の痛みには太ももの前側の筋力を鍛えれば良い

 膝の痛みの原因は多くありますが、60代以降の慢性的な膝の痛みの原因は変形性関節症による痛みが多いです。これは膝の半月板という軟骨がすり減って起こります。すり減った軟骨を再生することはできないのですが、代わりに太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることで痛み止めの飲み薬と同じくらい痛みを抑える効果があるとされています。

 膝を曲げることさえ痛む場合

 膝を曲げることさえできないくらい痛い、あるいは曲げるだけで痛む場合は膝を伸ばしたまま足を上げるトレーニングがおすすめです。ストレイトレッグレイズ(SLR)と呼ばれる方法です。

まず、仰向けに寝ます。そして、片足の膝を伸ばしたままできるだけ上にあげます。上まであげたら、ゆっくり降ろします。
これを最低週3回1日20回3セットを目標に行いましょう。痛くない方もバランスを取るために行います。最初は結構きついので一度に数回しかできないかもしれません。そういった場合はできる範囲で、嫌にならない範囲で行いましょう。続けることが何より大切です。
この方法を患者さんに教えたら、膝の痛みが全くなくなってジョギングできるようになったという方もいらっしゃいました。

 膝を曲げるくらいはできるが歩く・走ると痛む

 膝を曲げてもそれほど痛まない、歩くなどする時に支障が出る程度の人にはスクワットがおすすめです。
スクワットは筋力トレーニングの有名な種目ですが、注意点が3つあります。
一つは膝の向きとつま先の向きが同じであること。膝の怪我を防ぎます。
もう一つは可能な限り深くしゃがみ込むこと。そうすることでより効果的になります。
3つ目は視線は前かやや上向きで背中、腰、腹をしっかり膨らませて背骨をまっすぐに保つこと。これで腰への負担をなくせます。
足の力だけだときつい場合は腕の力で補助しても良いです。テーブルなどに手をついて、手を下に押しながら体を持ち上げるようにしても良いです。
これも1日20回3セット、週3日を目標にやってみましょう。最初は少ない回数からでも良いですので、続けることが大切です。

 スクワットはお尻の筋肉も鍛えられ、さらに股関節、太ももの柔軟性も高めることができ、さらにさらに腰痛にも効果があるのでとてもおすすめです。

 膝関節の隙間を広げるだけでも効果的なことも

 変形性膝関節症の方は膝の関節の隙間が狭くなっています。この隙間を広げるようなストレッチも有効です。
 まず、2kg程度の重りを足につけます。砂鉄が入った足や腕に負けるトレーニング道具があるので、ホームセンターなどでも買うことができます。そして、高めの椅子に座ります。できれば、足がつかないような。足がブラブラと床につかない程度の高さの椅子に座ることができたなら、そのまま足をブラブラします。これを5分間。足が床につく椅子しか用意できない場合は痛い方の足を上にして、足を組みます。その足を下に垂らして、同じようにブラブラ。5分間行います。
 あるいはテニスボールを膝裏に挟んで正座しても良いでしょう。やりやすい方で良いと思います。

 このようにして自分でできる膝の痛み解消法があるので、ぜひ試してみてくださいね。

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