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院長ブログ

「4毒」って本当に体に悪いの?家庭医がわかりやすく解説します

2025/08/26

こんにちは、院長の小坂です。

最近ネットで「4毒」という言葉が話題になっているそうです。患者さんから教えてもらって知ったのですが、その4毒とは

小麦粉・砂糖・油・乳製品 のこと。

「これをやめたら元気になった!」「健康になった!」という声もあるようですが……。

結論から言いますと、科学的根拠はありません。

ダイエット食品の広告にある「効果には個人差があります」と同じレベルの話なんです。では、それぞれについて簡単に見てみましょう。


小麦粉

多くの人にとっては、食べ過ぎなければ害はありません

特に全粒粉は食物繊維が豊富で、むしろ健康的です。

ただし、セリアック病や小麦アレルギーの方は除外が必要です。

それ以外の人にとって「小麦をやめるメリット」はありません。


砂糖(甘いもの)

砂糖=ショ糖で、ブドウ糖と果糖からなる二糖類です。

「甘いもの全部NG」としてしまうと、ハチミツや果物まで入ってしまいます。

特に果物はビタミンや食物繊維が多く、むしろ血糖値が上がりにくいという研究もあるくらいです。

つまり「砂糖も食べ過ぎなければ問題なし」です。


乳製品

牛乳やヨーグルトも摂りすぎなければ問題ありません

アレルギーや乳糖不耐症の方は避ける必要がありますが、それ以外の人が無理にやめる必要はありません。

給食の牛乳が苦手なら飲まなくても大丈夫。他の食品で十分に栄養は補えます。


これは4つの中で一番注意が必要かもしれません。

サラダ油やマーガリン、酸化した油は動脈硬化を進める可能性があります。

一方で、オリーブ油や魚油などのオメガ3脂肪酸は健康に良い油です。

地中海食が有名ですね。

とはいえ、天ぷらやフライ、美味しいですよね。油は私たちの食生活に欠かせない存在です。


なぜ卵や赤身肉、加工肉は入っていないの?

卵や赤身肉、加工肉を大量に食べると、糖尿病や大腸がんのリスクが上がるという研究があります。

「4毒」に含まれていないのはちょっと不思議です。


まとめ:何でも「ほどほど」に

要するに、どんな食材も“ほどほど”が大切ということです。

私は4毒と呼ばれる食品を毎日食べていますが、元気にトライアスロンもしています。そして、実年齢よりいつも10歳くらい若く見られます。(ひょっとしてお世辞で言われてる?)

大事なのは「バランス」と「運動」。

運動をしないで油や糖分を摂りすぎれば、当然不健康になります。

健康的な食材(オリーブ油・茶色い炭水化物・野菜や果物・魚)を多めに取り入れ、量は控えめに。

余分な糖分や油は運動で消費することが一番です。


👉 「4毒」は本当の毒ではありません。

心配するよりも、バランス良く食べて体を動かすことが、何よりの健康法ですよ。

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