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院長ブログ

寄り添う医療ってなんやねん!? 2

2021/09/08

前回、「寄り添う医療ってなんやねん!?」を書きましたが、大事な医療の部分を書くことを忘れていました。

「寄り添う医療」はEngelの提唱した生物心理社会モデルに基づいた診療、医療ではないかと思います。

それが技法化されたものが、モイラ・スチュアートの「患者中心の医療の方法」だと思います。

他にも「(患者さんに)寄り添う医療」と思われる方法論としてS.H.マクダニエルの「家族志向のプライマリ・ケア」や地域志向ケア、Evidence Based Medicine(以下EBM)、Narrative Based Medicine(以下NBM)などがあります。

Advance Care Planning(ACP)も「寄り添う医療」になると思います。

共通して言えることは、

患者さんの病態・生理学的な状況を診断する。

そして、患者さんのこれまでの文脈を理解する。文脈とは家族背景であったり、置かれている環境、これまでの患者さんの体験・歴史、今どういう思いでいるのかを理解する。

現在の科学的根拠に基づいて選択肢を提示し、最良の選択をしてもらう(する)ことだと言えます。

注意点として、最良の選択とは科学的根拠に基づく、医学的に最善の選択肢と一致することは多くても、必ずしも一致はしないということです。

 

例えば、肺がんになったが喫煙をやめられず、もう余命は数ヶ月と考えられる方に、本人にタバコをやめたい気持ちがないのであれば、タバコは吸い続けることを選択するということです。

ニコチン依存症は病気ですので、やめればタバコから開放され楽になります。しかし、正直、ある程度、やる気が必要です。余命いくばくもない方にそこにやる気を出してもらう必要は本当にあるのか?ということです。

 

いかがでしたでしょうか?こういった理由で「寄り添う医療」という表現は曖昧で、他に相当する適切な表現があるので私はそちらを選んで使うようにしています。

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