今回は高齢者の貧血をどう管理するかです。
まずはよくある治療できるものかどうか探ります。
・鉄、ビタミンB12、葉酸欠乏はないか?
・感染、慢性的な炎症、悪性腫瘍が隠れていないか?
・骨髄異形成症候群?
・腎臓病はないか?
・アルコール多飲はないか?
・甲状腺機能低下症はないか?
症状のある貧血がある場合、患者さんの希望や年齢、状態などを考慮し治療をするか、よく話し合って決定します。
現在の高齢者の有症状の貧血に対する治療は赤血球輸血と赤血球形成刺激剤(erythropoiesis stimulating agents: ESAs)に限られています。(1)
軽度で無症状の説明のつかない貧血は治療対象にはなりません。