冷房と自律神経の正しい付き合い方
〜家庭医が本気で語る、笑えて役立つ「夏の快眠講座」〜
こんにちは。家庭医療専門医のこさかです。
突然ですが、こんな経験ありませんか?
> 「寝苦しくて、何度も起きてしまう」
> 「寝汗びっしょり、まるでサウナの帰り道」
> 「エアコンをつけると寒くて目が覚める。でも、消すと暑くて寝られない!」
……はい、それ、**“夏の睡眠障害”**です。
—
夏は「寝つきにくい」季節!?
実は、人間の身体は**体温が下がるときに眠くなる**という仕組みがあります。
でも、夏は「気温が高くて体温が下がらない」=眠れない、という自然な反応なんです。
さらに、
– 汗をかいて脱水気味になると自律神経が乱れ、
– 冷房の冷えすぎで交感神経が優位になり、
– 昼間のうたた寝でリズムが狂い、
夜になっても目がギンギン!なんてことも。
—
家庭医直伝!夏の快眠“処方箋”
ここからは、専門医としての本気アドバイス。
「今年こそ、夏でもぐっすり眠りたい!」あなたのためのポイントをご紹介します。
✅ 1. エアコンは「切らずに、緩やかに」
– 就寝時は**26〜28℃+弱風+除湿**がおすすめ。
– 「タイマー1時間で切る」はNG!夜中に暑くて起きてしまいます。
→ **ポイントは“快適さのキープ”です。**
—
✅ 2. 寝る前の「ぬるめシャワー」で“体温スイッチ”ON
– 寝る90分前に**38〜40℃のぬるめのシャワー**を。
– 一時的に体温を上げて、その後の体温下降を利用する作戦です。
→ 冷水シャワーで「気合い入れる」のは目が冴えて逆効果!(やりがち)
—
✅ 3. 冷感グッズは「トラップ」!?
– 冷感ジェルマットや冷えピタ、気持ちいいですよね?
でも実は…**“冷たすぎる”刺激は交感神経を活性化させて眠りを妨げる**んです。
→ 「冷やすなら一時的に、首の後ろや脇に5分程度」がちょうどいい。
—
✅ 4. 自律神経にやさしい「就寝儀式」を持とう
– スマホは寝る30分前にOFF
– お気に入りの音楽や読書(ホラー以外)
– 照明は間接照明でリラックスモードへ
→ **“眠れる習慣”を毎晩繰り返すことが、快眠への近道です。**
—
【番外編】眠れない夜にやってはいけない3大NG行動
❌ 氷水を一気飲み
❌ スマホで「不眠 原因」と検索し続ける
❌ 深夜の冷蔵庫でプリンと目が合う(そして負ける)
→ 翌朝、後悔しながら家庭医に「最近よく眠れなくて…」と相談に来る方、多いです(笑)
睡眠不足がもたらす「地味に危険な夏バテ連鎖」
眠れない
↓
日中ボーッとする
↓
ミス・転倒・食欲低下
↓
免疫力ダウン → 夏風邪 or 帯状疱疹コースへ…
→ 予防のカギは、**質の高い睡眠**なんです!
—
最後に:眠れない夜があっても、あなたのせいじゃない
「最近、眠れないのは歳のせい?」
「なんか自分が悪いのかな…」
そんなこと、ありません。
**気候の変化や環境ストレスに、体がちょっとついていけてないだけ。**
家庭医療はそんなあなたの味方です。
—
まとめ:今夜からできる“夏の快眠ルーティン”
– ✅ エアコンはつけっぱなしでOK
– ✅ ぬるめのシャワーでスイッチON
– ✅ スマホは寝る30分前にOFF
– ✅ 寝苦しい夜は自分を責めないで
—
「この記事、役に立った!」と思ったら、
ぜひ大切なご家族やお友だちにもシェアしてください。
**眠れぬ夜にそっと寄り添える一助となれれば幸いです。**
(執筆:こさか家庭医療クリニック 院長・家庭医療専門医)
—
💤 おまけ
睡眠に関するご相談は、当院の外来でもお気軽にどうぞ。
「眠れない」は、我慢しなくていい症状です。
近畿、九州、中四国と梅雨いりしましたね。沖縄は梅雨が明けたそうです。沖縄では「ハーリーの鐘が鳴ると梅雨があける」と言われていて、糸満のハーリーが5月30日に行われ、6月8日に梅雨が明けました。まさにそうなりましたね。季節って旧暦で回っているんじゃないかと思うくらい、いつも思います。
西表島にいた頃は部落対抗のハーリー大会があり、私も診療所のある租納集落のメンバーとして参加しました。1年目は自分が参加しましたが、2年目は平日だったのでその時、地域医療の実習に来ていた初期研修医の先生に参加してもらいました。彼は残念ながら出られませんでしたが。。。
ハーリー(ハーレーとも言う)を漕ぐのは意外と難しくて、しっかりと足を踏ん張れる場所が船にないんです。船底にうまい具合になんとか踏ん張るところを作って漕ぎます。漕ぐのもタイミングが他のメンバーとズレると如実に遅くなります。
みんなで息を合わせるために大会の数週間前から皆、仕事があるので朝5時くらいから海岸に集まって練習をします。時に長老的な人が差し入れを持ってきてくれたり。あの時、食べた前日に釣ってきたというカツオは身がプリッとしていてすごく美味しかったのを覚えています。
そうやって、皆で力を合わせた記憶というのは絆を深めてくれます。本州でもだんじりやお神輿といった力を合わせる系のお祭りは人気ですよね。地域の青年同士の絆も深まると思います。でも、最近はアルバイトでお神輿の担ぎ手を雇っているところもあるのだとか。ちょっと寂しいような気もしますね。
お祭りは地域の継続にかなり重要な要素だと思っています。
これから夏に向けてどんどん暑くなっていきますね。最近の夏は殺人的な暑さが続いています。
そう、暑いといえば今回の話題は熱中症です。熱中症には3段階あります。
Ⅰ度(軽症)
症状 失神、立ちくらみ、吐き気、頭痛、筋肉のけいれんなど
Ⅱ度(中等症)
体がぐったりする、力が入らないなど
Ⅲ度(重症)
呼びかけの反応がおかしい、反応しない、42度を超える高体温、けいれんなど
Ⅱ度、Ⅲ度は病院受診が必要です。特にⅢ度は命の危険性が高いので救急車を呼んですぐに冷却する必要があります。ちなみに重症の熱中症の方の処置は大変で、救命救急室のメンバー総出で冷却しないといけないくらいです。全身に霧吹きをしたり、氷嚢で頭、脇や鼠蹊部などを冷やしたり、冷たい点滴を一気に入れたり、鼻から胃へ管を通してお腹の中へ冷水を入れて冷やしたりします。
大抵の場合はⅠ度くらいで済みます。
皆さんの関心のあることはどうすれば防げるか?ですよね?
一番、大切なことは涼しい場所にいるということです。そして、喉が渇いたら水分をとることです。Ⅰ度熱中症の治療も涼しいところで休み、喉が渇いていたら水分補給することです。人間の体はよくできたもので、喉が渇いたら飲むで十分なのです。
経口補水液やスポーツドリンクを売る会社は熱中症予防に喉が渇く前にこまめに水分補給するように、しかも経口補水液やスポーツドリンクを飲みましょうなどと勧めますが、必要ありません。
運動中はスポーツドリンクの摂取は最適ですが、運動もしていないのにスポーツドリンクを飲むのはジュースを飲んでいるのと変わらないです。お茶や水で十分です。
また、寝る前に水分補給をとも言われることがありますが、これも不要です。寝ている間におしっこに行きたくなって、ちゃんと眠れなくなります。それよりも涼しくして、快適な睡眠環境を築くことが大切です。
以上を踏まえ、暑い日は極力、涼しい場所で過ごすようにし、移動が必要ならなるべく日陰を歩きましょう。喉が渇いたな、何か飲みたいなと感じたら水分をとるようにしましょう。
暑い夏を乗り切るために熱中症には気をつけて過ごしましょう。